August 27, 2009
国民審査
衆議院総選挙と同時に行われる、最高裁判所判事国民審査。選挙の陰に隠れて、あまり注目されませんね。
以前から疑問だったのですが、どうやって国民審査しろと言うのでしょうか？
最高裁の裁判官なんて見たこともないし、話を聞いたこともありません。
だから、顔もわからない。
投票時に初めて名前を知ります。
審査する材料がありません。
普通選挙では、投票者が候補者の名前を直接書きますが、この国民審査だけは、はじめから投票用紙に名前が書いてあり、その名前の上に×を書くと罷免を可能とし（辞めさせたい）、何も書かないと罷免を不可（辞めさせたくない）すると意思表示した事になりますね。
これで×、つまり不信任が、有効投票の過半数を超えるとその裁判官は罷免、つまり辞めさせられるわけです。
因みに信任のつもりでも○を書くと無効票にされるのでご注意下さい。×を書くか、何も書かないか、です。
しかしこれまでに国民審査によって罷免された裁判官はいないそうです。
投票用紙に×印を書き入れなかった裁判官に対しては自動的に信任と見なされるため、国民審査の結果は常に信任票が多くなる傾向にあるとのことです。
国民審査制度は儀式化に過ぎません。
国民審査を受けた最高裁判所裁判官は国民審査から10年経過した後の総選挙で国民審査で再審査を受けることになっており、要は10年から14年までの間に国民審査を受けることになるそうです。
だから面白いことに、定年が70歳であるため、少なくとも50代に最高裁判所裁判官に就任しないと再審査を受けることはなくなります。
過去の例を見ると、50代で最高裁判所裁判官に就任したのは1964年に就任した一人が最後であり、それ以降に就任した最高裁判所裁判官は全て60歳以上で就任しているため、再審査を受ける最高裁判所裁判官がいなくなっているとのことです。
衆議院議員総選挙と同時に執行される事が、憲法79条2項に定められていますが、存在自体が衆院選のついでに、のようになってしまっていますね。
少なくとも衆院選と同時でなく、単独で国民審査を行うべきかも知れません。
こうなってくると、ここでも憲法改正が必要になってくるわけです。
何れにせよ。３０日の投票日には必ず行きますよ。
（byトシ）
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